【東洋医学臨床論】 治療各論
- 期門
- 京門
- 章門
- 石門
答:【3】
3. 章門
主訴である頭重は、痰湿で見られる。月経困難・顔色が悪い・舌質は淡、脈は弱は、血虚で見られる。血虚も津液の変調(痰湿)も脾と胃に問題があると考えられる。よって脾の墓穴である章門が対応する。…実は自信がない…苦手です。学校で聞いてみようと思います。
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- 章門
- 石門
主訴である頭重は、痰湿で見られる。月経困難・顔色が悪い・舌質は淡、脈は弱は、血虚で見られる。血虚も津液の変調(痰湿)も脾と胃に問題があると考えられる。よって脾の墓穴である章門が対応する。…実は自信がない…苦手です。学校で聞いてみようと思います。
元鍼灸学校講師で、東洋医学概論と東洋医学臨床論を教えていました。引退後、盲学校の生徒さんのために、ボランティアで過去問解説をつくっています。
問題115についてですが、主訴の頭重は、痰湿の停滞が原因というのは、異論ありませんが、以下コメントさせていただきます。
・顔色が悪いのは、血虚による顔面蒼白ではなく、脾虚湿盛による顔色萎黄を指しているのではないでしょうか。
・舌質淡は、舌質淡白のことですが、血虚だけでなく、気血両虚ぎみだったり、陽虚ぎみだったりすると、気虚でも出ます。
・脈弱は、気虚や気血両虚にみられます。血虚では、脈細が多いです。
・月経が遅れ気味なのは、気虚によって、推動作用が低下していると考えられます。
・月経が始まると、頭重が増悪するのは、脾虚で痰湿が停滞しているためでしょう。
・下痢しやすく、痰が多いのは、脾虚によるもので、倦怠感は気虚のせいですね。
以上をふまえると、本症例は脾気虚証、あるいは脾虚湿盛証と弁証できるので、治療には章門を選ぶことになります。
お役に立てれば幸いです。
なるほど!
ストンと腑に落ちる解説をありがとうございます!
気虚によって月経は遅れ気味になる。
まったく思い至りませんでした。
私は「生理不順=なんとなく、肝」とイメージしてしまいがちです…
東洋医学概論の教科書で、脾気虚証(p100)と脾虚湿盛(p102)を確認しました。
運化の失調により、顔色萎黄、大便とう薄となるんですね。
肝血虚でも、舌質淡と顔色萎黄、月経の遅れは見られるようですが、「下痢しやすく、痰が多いのは、脾虚による」と。
こうして解説をしていただくと簡単に思えるのですが、いざ問題を前にすると、選択肢を自力で選択して行くのが難しいです。
素晴らしいアドバイスを、ありがとうございました!