【臨床各論】 呼吸器疾患
  1. ダンピング症候群
  2. ネフローゼ症候群
  3. クッシング症候群
  4. パンコースト症候群
答:【4】
4. パンコースト症候群

パンコースト症候群は肺尖部に発生した肺癌が胸壁の内外に浸潤し、上腕神経叢・頸部交感神経を圧迫することにより起こります。神経痛様の痛み・上肢筋萎縮・ホルネル症候群などを呈します。


1. ダンピング症候群
ダンピング症候群は胃切除後の合併症。急激に食物が腸内に入るために起こると考えられており、食後に悪心・冷や汗・動機・脱力感・腹痛・下痢などの症状がみられる。

2. ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群は、原因疾患に関わらず、大量のたんぱく尿・低タンパク血症・血清コレステロール高値・浮腫をきたす病体。
腎疾患による一次性の場合と糖尿病や膠原病など全身性疾患に付随して発生する二次性のものがあるが、肺癌の浸潤では起こらない。

4. クッシング症候群
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)は、慢性のコルチゾール分泌過剰によって起きる症候群。原因には、副腎皮質の腫瘍によるコルチゾール分泌過剰・原発性副腎皮質過形成・下垂体からのACTH(副腎皮質刺激ホルモン)分泌過剰(クッシング病)・腫瘍による異所性ACTH産生がある。異所性ACTH産生腫瘍には肺小細胞癌、気管支カルチノイドなどのカルチノイド、悪性上皮胸腺腫、膵臓ランゲルハンス島癌、甲状腺髄様癌などがある。肺癌の浸潤では起こらない。

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